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新卒ブラック企業を経験し意気消沈している時に次についた仕事は特技を活かしたテニスコーチだった。このころは住まいを神奈川に移し(親の仕事の関係)実家暮らしをしていた為、近くのテニススクールで募集していた契約コーチの仕事をすることにした。
仕事内容自体は当然自身に合っていたが結果的には半年で辞めざるを得ない状況となる。その原因は「給料の低さ」と「アルバイトコーチ、支配人と馬が合わなかった」ためである。まず注意欠如・多動症(ADHD)の特性にあった活動的で自身の長所である話好きと人当たりの良さから、スクール生徒さんには気に入られていたようだ。
しかし契約コーチであるのに月給が6~7万円しかもらえず、同世代のアルバイトコーチより断然低いのである。テニスのコーチ業はサラリーマンのように出社したら会社にいる時間分給料がでているという考え方ではなく1レッスン(90分)でいくらという報酬となっている。レッスンがなくクラブ内にいる時間は無給なのだ。そのため沢山レッスンを掛け持った人の方が給与が高いという考え方である。またヘッドコーチだと当然客単価もあがり、なおかつプライベートレッスン(マンツーマンでのレッスンで単価が高い)でいかに自分のお客様を多く持ったもの勝ちの世界である。入ったばかりの僕はいくら競技経験があるとはいえ当然コーチの経験がない為、レギュラーレッスンも少なければプライベートレッスンのお客様もほとんどいない。
仕方がないといえばそうだが納得がいかないのが、同世代のアルバイトコーチ(こいつがなんと偶然にもインターハイダブルスのベスト64で対戦し競り負けた相手なのだが、その相手が杉村太蔵氏(元衆議院議員)と一緒にダブルスで組んでいたペアの男なであった。戦ってみて感じたのは杉村氏よりこいつの方がダブルスは上手かったのは事実だが・・・)の方が給料が断然高いのである。レベルもほとんど変わらず、入った時期もそこまで開きがないにも関わらずだ。
ここはまあ仕方がないと考えていたが、納得がいかないのがその同世代 アルバイトコーチの人間性。チャラいキャラで毎回僕を馬鹿にしたような態度で接するのだ。いつもそいつと一緒につるんでいた1つ年上の大学生のアルバイトコーチも実力は高いがこいつもチャラく、チャラい同士いつも2人でつるんでいる。競技レベルではヘッドコーチのほうが上記2人よりもレベルは下だが、ヘッドコーチはいつも僕に親切に接してくれ、教え方など上手く目を見張るものがある。やはり人間性も含め「ヘッド」な訳なのだ。
そんなで(実家暮らしだが)給料が低く生活も厳しく納得できない為、支配人に時給(レッスン料金)を上げてもらうよう直談判したのである。
そうすると支配人は「何を生意気なことをいっているんだ、第一君はコーチなんてそんな長くやってないだろ。そんな簡単に時給なんてあげられるわけないだろ」と吐き捨てるようにいう。一見至極最もの意見だが、この支配人に上記チャラい同士は媚びを売って、へつらっているのである。また支配人も満更ではなく2人を目の中に入れても痛くない程にかわいがっており。それが高時給へと結びついているようだ。気持ち悪い・・・
それとは別に、僕の「普通」とは違う言動が、支配人の癇に障ったのでしょう。些細なことでネチネチと責められ、他のコーチたちの前で晒し者にされる日々。
一気に怒りがこみ上げてくると同時にやる気が失せた僕は支配人に一言「あんたのやり方はおかしい! 一生、あんたのポチの助さん角さんとじゃれあいながら宜しくやってくださいよ」と吐き捨て、こんな職場辞める事にした。