このサイトにはプロモーションを含みます

発達障害 関連書籍(職場関係者向け)

就労イメージ1


障害者雇用の法定雇用率が年々引き上げられ、現在日本でもSDGs、ニューロダイバーシティ的観点からマイノリティや障害を持つ人の雇用が義務付けられ、多様な社会構築が求められています。

しかし旧来的かつ閉鎖的な性質がいまだ多くある日本企業では必ずしもその障害者雇用が成功しているとはいいがたい状況です。また発達障害においても企業で働く従業員一人ひとりが正しい知識を持ち得ているとは言えない状況です。

ここで私が紹介する大人の発達障害関連のおすすめ書籍は、少なからず「大人の発達障害」(または大人の発達障害に関連する事柄)において専門家の視点や当事者の視点で障害をより詳しく、そして発達障害をお持ちの当事者や、その当事者と関わる方に参考になる情報が載っているものを紹介しております。

多様な価値観や考えが求められる今後の社会において、「発達障害を持つ人」と関わる方々に少しでも「発達障害」について正しい知識をみにつけて頂き、障害者を排除せず、共存してよりよい社会が構築できる事を願ってやみません。

この書籍たちがあなた方と発達障害者の「接しやすさ」に少しでも貢献できることを願っています。

書籍イメージ

※こちらでおすすめする書籍は★の評価も含め私個人の評価であり、感想やとらえ方も読者によって異なります。また症状緩和の保証や改善を確約するものではなく、当ブログでは如何なる責任も負いかねる点ご了承ください。
※Kindle版ご希望の方は各書籍のページで「Kindle版(電子書籍版)」をお選び下さい。


大人の発達障害 きのやんのおすすめ書籍



【PR】

成功する精神障害者雇用

■「発達障害者」のコンサルティング会社による精神障害者雇用を受け入れる企業向けの書
主に発達障害者(精神障害者)雇用を受け入れる企業の人事担当者向けの内容で、企業には障害者雇用が義務づけられた現在、その障害者雇用をあらゆるデータから多角的に分析し受け入れ~定着までのポイントやアドバイスを紹介し、障害者本人達の視点からも盛り込み、ケーススタディを交えて、精神障害者の雇用を成功に導く書。


【PR】

発達障害のある方と働くための教科書

■発達障害を受け入れる企業向けに膨大な情報からポイントを分かりやすく説明する総合書籍
私の記事「コラム:大人の発達障害者である私が考える、企業側からみた発達障害者との就労課題について」でも紹介している書籍。
こちらも発達障害当事者視点ではなく「発達障害を受け入れる企業の担当者向け」の書籍ではあるが、我々発達障害者が読んでも非常によくまとめられ勉強になる内容である。
また医師の視点から「発達障害で困っている人はこういう事にこまっている」など体系的かつ具体的に説明がなされており、企業側担当者の立場に立って読むと発達障害を持つ人の悩みや対策をより理解しやすいものとなるだろう。「発達障害を持つ人を雇い入れる企業側」「発達障害をもつ張本人達」両方の人々に広く読んでいただきたい書籍だ。


【PR】

自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動障害(ADHD)、LD 職場の発達障害

■イラストを交えた「受け入れ側」「障害者本人」の両方が理解できる納得の入門書
特に専門機関や専門医などとの連携が難しい、発達障害者を受け入れる中小企業の担当者に強くおすすめしたい書籍。
「発達障害」の理解が薄く、これから発達障害者を受け入れる状況にある企業側の人事担当者などに読んでもらいたい内容がイラストを交えて詳しく説明されている。また「発達障害は無理に治そうとしてはいけない」など発達障害者本人が読んでも「希望が持て」「前向きになれる」内容も盛り込んでおり、甲、乙両者とも是非ともおすすめしたい1冊だ。


【PR】

発達障害の人が活躍するためのヒント

■これから社会人になる発達障害を持つ若者にスポットをあて、発達障害を支援する様々な機関の専門家たちによる視点で書かれた良書
本書は障害者雇用のコンサルティング会社の経営者、社員をはじめ、精神科医、自らが自閉症を持つ言語聴覚士、産業カウンセラー、臨床心理士、教育機関運営者、就労移行支援事業所経営者など、様々な機関で活躍する専門家たちにより多角的視点から「発達障害」に迫る良書である
良くある障害の当事者、または医師や経営者側の視点だけの書籍ではなく、発達障害の支援に携わる様々な分野の専門家視点で、発達障害を持ち悩むこれから社会に出ていく若者(または出た後に悩む若者)にスポットをあてて「発達障害とはどういうものか」「どう対処すべきか」などそれぞれの具体例を挙げて掘り下げており、書体中心の読みやすい構成となっている。


【PR】

マンガでわかるアスペルガー症候群の人とのコミュニケーションガイド

■身近な人とのコミュニケーションに悩み夫婦関係が崩壊しそうなカサンドラな方に今すぐ読んで頂きたい書
南青山で発達障害専門の精神科医をおこなっており、米国マサチューセッツ総合病院や南イリノイ大学で客員教授経験がある著者による良書。自閉スペクトラム症(ASD)との対人関係に深く悩んでいる人向けにマンガ形式で悩み事や症状、対処方法が書かれており自閉スペクトラム症(ASD)がとても理解しやすい内容となっている。
自閉スペクトラム症(ASD)の思考の偏りや言動の仕組みをマンガを使って他の書籍より、より深く詳しく掘り下げており、なぜコミュニケーションがうまくいかないのかを的確且つ客観的に説明している内容に終始頷くこと間違いなし。
自閉スペクトラム症(ASD)に限らず注意欠如・多動障害(ADHD)にも当てはまる要素が満載で、発達障害を持っている当事者が読んでもとても参考になる書籍となっている。相手とのコミュニケーションがうまくいかず夫婦危機や職場危機で悩んでいるまわりの人たち全員に読んで頂きたい書だ。


【PR】

会社の中の発達障害 いつも嫌なことを言う上司、いつも迷惑をかける部下

主に発達障害が疑われる職場の上司や同僚、部下への対応に頭を抱える社会人への参考書
本人も注意欠如・多動障害(ADHD)持ちで米エール大学児童精神科への留学経験もある、発達障害を専門とする児童精神医学の第一人者である著者が、ケーススタディを用い職場で発達障害と思われる人の症状や対処策を提示してくれる目から鱗の書籍。
前半の大人の発達障害の概要説明は専門家ならではの所見で的確に分かりやすく構成されている。そして25例の症例をあげ職場の発達障害らしき人物の疑われる症状と周囲の対応案を提示し解決に導いてくれる内容となっている。後半の自身の半生と発達障害による体験記は強烈なインパクトを読者に与える内容となっており、笑いあり涙ありの必見の自伝である。
最後は専門家、当事者両方の観点から発達障害を肯定的にとらえ光を与えてくれる内容となっており読み応え十分な書籍である。



【PR】

障がい者の能力を戦力にする

特例子会社の楽天ソシオビジネス株式会社の女性副社長の視点で描く障がい者雇用の書籍
楽天の特例子会社として障がい者雇用採用を行い、楽天グループ会社に営業をかけ仕事をとってきて自社の障害者に仕事を割り振り増収増益を達成した当社。自ら両股の障がいをお持ちで女性副社長の著者本人によるその秘訣や、マネジメント手法が書かれており、特に特例子会社設立を検討中の企業の経営者や人事担当者、また特例子会社で利益を上げるために頭を抱えている経営者、特例子会社に入社を夢見る当事者に強く勧めたい書籍である。

他業種から入社し右も左もわからない状態から特例子会社で障がい者雇用をはじめ、苦労を経ながら成功させ、最終的には副社長に上り詰め増収増益を成し遂げるまで時系列に書かれている。非常に読みやすい書籍である。「障がい者」のイメージが当人の中でも変わっていく様子が手に取るようにわかり、また特例子会社の経営課題の「親会社からの経費で成り立つのではなく、最終的には単独で採算がとれ利益を上げられる会社」にするためのノウハウが詰まっている。パワフルでタダでは倒れない当人の人間性が垣間見え、読む人を元気にさせる書である。発達障害のことは本書では少しだけしか触れられていないので、発達障害である精神障害雇用の内容を期待される人には向かないが「障がい者雇用全般の苦労や成功」が詰め込まれている。

ただ唯一残念だったのが、注意欠如・多動障害(ADHD)特有の「遅刻しがち」や注意欠如・多動障害(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)双方が持つ「余計な一言」など空気が読めない、他人の気持ちがわからない従業員を「自分勝手」や「甘え」と表現し、精神論や人事担当者的視点からのみ持論を述べたり、「これも当人たちの為」とゆがんだ愛情を振りかざしスパルタまがいの指導するところは一歩間違えると障がい者ハラスメントに抵触する内容であり危険だと感じた。また人間関係トラブルで去っていった従業員(おそらく発達障害であろう人)がまた戻りたいといってもあっさりと跳ねつける一幕は、同じ障害を持つ者として読んでいて胸を強く締め付けられた。著者はもう少し発達障害において勉強されたほうが良いと感じた。また書籍の構成として自身の成功体験に終始してしまった感はぬぐえない。

そして当社は親会社である超大企業楽天の特例子会社であるためグループ会社から数多くの仕事を請け負うことが可能な稀有な環境であり、これは大企業がなせる業であり、どの企業でもできるというわけではない。
誤解を恐れずにいうのであれば、私のコラム「コラム:東京都の障害者雇用率が全国最下位という衝撃の事実について考える」で述べている、東京都の障害者雇用は大半が大企業に集中しており、日本全体の企業数で9割以上を占めている中小企業の殆どが障害者を雇用できておらず、障害者雇用制度そのものが機能していない東京都の障がい者雇用率がなぜか最下位)という歪んだ現状を作り出してしまっている企業のひとつでもある。本書では自社の視点から特例子会社のメリットしか述べていないが、日本全体という大きなくくりで見た場合、(障がい者雇用制度そのものの)歪みや格差を助長するだけである。(楽天が悪いというわけではなく、自民のお家芸、補助金ありきの大企業が有利な障がい者雇用制度そのものが問題なのである)
日本で唯一、特例子会社で利益を出し続けるモデルケースの自社の宣伝はよいのだが、池の中の蛙的視点のみならずそういった広い視点から障がい者雇用についての所見を、著者や本書で出てくる関係者に聞きたかったと思うのは私だけであろうか。ただ上記を差し引いても「特例子会社で成功させるためのポイントが書かれている」書籍であるのは間違いない。
是非、一読されることをお勧めする。


【PR】

あなたの隣の発達障害

発達障害の専門家によって発達障害を「客観的」かつ「わかりやすく」「合理的」に書いた本
著者は主に子どものこころを専門とする医学教室教授であり病院の診断部所であり、営利法人の代表理事でもある。臨床経験もあり学術論文も手掛ける専門家である。本書は自署で「当事者用」の本「発達障害生きづらさを抱える少数派の「種族」たち」とは対照的で「他者用」の視点で書かれた専門書であるが、適宜、ケーススタディなどを交えながら発達障害の知識をある程度持ち合わせえた当事者が読んでも「知らなかったこと」や「参考となること」が書かれた良書である。

発達障害では遺伝的要素にばかり目がいってしまうが、実は「育ち方」で社会適応の度合いが変化してきたり、社会適応に必要なのは「自立スキル(自分の能力の限界を知ることその範囲で行うスキル)」と「ソーシャルスキル(自分の能力を超える場合に他者に相談できるスキル)」が必要と説いており、正に社会にでてつまづく人の状況を的確かつ合理的かつ分かりやすく説いている本書の内容には感心を示すとおもに同意の連続である。

重要な部分は「特性に合わせた環境選択(会社や組織)」が重要であり、特性に合わないことを強いられるとにより、深刻な二次障害になる危険性を説いている。という点や発達障害者は実は定型発達者より共感力があったり、現代社会は合理性が求められ排他的概念もいまだ多いため発達障害のひとには暮らしにくいという内容、定型発達者(マジョリティ)が発達障害者(マイノリティを)に対して排他的になるのは「定型発達者(マジョリティ)」に属する大多数が「発達障害(マイノリティ)」のことを良くわからず漠然と不安に感じている為そのような心理が働きやすいとも説いている。

また非常に同意できた箇所は、日本の労働では「労働力の提供=仕事の対価」だけでなく「スキルアップやマネジメント」など仕事の対価とは別の要素を求める傾向が強く、そのいわば「向上するノルマ」に発達障害者の人たちは耐えきれなくなってしまう。という部分である。
終身雇用が終わりを告げ海外のようなジョブ型雇用=中途採用が当たり前の現代にも関わらず、日本の労働市場は上記の旧来型の終身雇用型日本企業の典型である「会社に尽くす」、「仕事以上のものを求める」のはナンセンスであり、もしそのような会社であればそういう環境(仕事のみ遂行を求められる海外的視点の会社)に自ら進む(転職など)も選択肢として提示していることはその通りだと思う。
発達障害者と関わり合いを持つ人だけでなく、発達障害の当事者にも強く読んでいただきたいと思わせる書籍である。



【PR】

新版 障害者の経済学

「障害者」及び「障害福祉」を経済学の「なぜ?」という視点でとらえる新感覚本
今回の書籍は発達障害に限定した内容ではなく、経済学の専門家視点で障害福祉を「外側にいる人(一般の方)」向けに解き明かす面白い視点の書籍だ。
障害者関連の書籍は一般的には「当事者目線」や「医療関係者の目線」「研究者や専門家の目線」「福祉関係者の目線」など「内側にいる人々」目線で書かれた本が多いが、経済学者が「障害者(障害福祉)」を「外側にいる人々(一般人)」向けに経済学的視点で論ずる内容は興味がある。
本書は障害者や障害福祉を善悪という概念を取っ払い「なぜ?」という疑問を起点として、社会経済的な「冷静」「中立」「一般化」という視点で冷静に分析されていて「障害者だから」「障害者福祉だから善良な行い」というような「規定概念や先入観のある考えではなく」障害者の置かれた状況やその社会的仕組み、障害福祉事業、他国の例、法律関連、障害者雇用、親の教育、障害者教育、優生思想、偏見、犯罪などを経済学的な多角的観点から冷静かつ中立的に論し、そこから浮かび上がる課題を読者に突きつける力書である。
「障害者への対応は善行でおこなうもの」「障害者福祉はこういうもの」「障害者とは守るべきもの」そういった先入観から読み始めると、出鼻をくじかれるはずだ。
障害者を生み出すのは私たち「障害者」ではなくわれわれを取り巻く「社会そのもの」であり、異者を排除し、のけ者としようとする人間本来の性が根底にある事を強く考えさせられる書籍でもある。



【PR】

発達障害者支援法ガイドブック (法律についてのガイドブックである為、評価は無評価とします)

日本で初めて「発達障害者」というものが法律で認知され、我々発達障害者支援のスタートラインにたつガイドブック
かれこれ約20年程前に成立した「発達障害支援法」全般においてのガイドブックである。
従来、日本では障害者の概念が身体障害や知的障害、一部の自閉症や統合失調症などの精神障害にかぎられ発達障害においては日本では認知されずにきたが、この発達障害支援法は発達障害を持っているがゆえに法制度の支援の網からこぼれ落ちる人々(主に子供に障害をお持ちの親御様)達やそれを取り巻く周りの方々の支援が国会議員に届き、与野党を含んだ超党派からなる「発達障害者の支援を考える議員連盟」が動き成立させた議員立法だ。
正に見えざる障害であった為、その存在自体が見過ごされてきた発達障害ではあるが、当事者を取り巻く環境はほかの障害者達と同様に困難を極めるものであり、周りの認知と支援が必要であるがために日本での成立も遅すぎたと言わざるを得ない。特にこの法律は発達障害の支援において様々な事が書かれた啓発的内容でありある種の法的拘束力はもたないが、この支援法が成立した事で子供から大人、そして就労支援に至るまで長期的な視野による包括的な支援が見込まれる内容となっている。
特にこの支援法の大事な考えとしては「子供のころからの早期発見」そして「適切な教育を施す」ことによりこの障害が緩和され、最終的に自立した人生を送れることを目的としている。すなわち支援の段階で税金という形で投入されるが、それは長い目で見れば最終的には当事者達は国の支援対象から外れ、巡り巡って自ら労働者として国に納税をおさめられるようになる。そういった障害者が自立して生活できるようにする事で納税義務を果たしてもらうという思惑もあるようだ。
内容は「障害の概念」「障害者の現状」「障害児の課題」「支援法で定められる事」「支援体制作り」「早期発見と療育」「教育機関での取り組みや支援」「就労支援の意義」「生活支援」「医療機関の支援」「家族への支援」「支援センター」「人権擁護」「専門家教育」「社会的啓発」などを題材に、この本は発達障害の当事者から発達障害者にかかわるすべての方に読んでいただきたい書籍である。





【PR】

職場のあの人、もしかして発達障害?とおもったら

発達障害専門キャリアカウンセラー兼、障害者雇用支援アドバイザーという視点から上司、同僚、人事、総務それぞれ立場から発達障害を持つ社員の能力を如何に引き出し、職場定着させ、会社に貢献してもらうにはどうしたらよいか?を解く書籍

タイトルから発達障害と疑われる人への対処方法などの書籍かと思いきや、実は発達障害を持つ従業員の能力を発揮させるために、企業の上司や同僚、人事、総務、そして担当者がどのように当事者と接し、そして連携をし、最終的には当事者たちが会社に定着でき、能力を発揮するためにはどの様にしたらよいかという指南書である。よくある「発達障害者と職場のコミュニケーションの取り方」というような内容の書籍ではなく、発達障害というものの最低限の説明から、当事者たちの困り事や特性を踏まえ企業のそれぞれの担当者がどのように包括的に対応してゆけばよいかという企業担当者向けの書籍となっている。
本書では発達障害者を定型発達者と比べ「カテゴリー」や「種」が異なるという概念から説明をしており、それにより当人達と会社の間でどのような困り事やトラブルが発生しやすく、どのように対処したらよいかというようなマインド的な部分や問題の対処方法やシステム構築など具体的に示されており、発達障害の部下を雇ったものの(障害者雇用、一般採用共に)どのように接したらよいか?どう対処したらよいか?どうしたら辞めずに会社に貢献してもらえるか?と悩んでいる企業のあらゆる人に読んでもらいたい書籍である。




【PR】

5 out of 5 stars (5 / 5)

リワーク専門の心療内科の先生に「働きながら発達障害と上手に付き合う方法」を聞いてみました
■発達障害当事者とその当事者に関わる登場人物の人生がそれぞれ絡み合い、「リワーク」をテーマにそれぞれの人々に一筋の光をともしていく小説のような新感覚ストーリーの発達障害解説書。
本書は都内でクリニックを行っており精神科医、日本うつ病学会双極性障害委員会フェローである亀廣聡氏と作家で六代目桂分枝氏の弟子である夏川立也氏の共同書籍である。
主役であり発達障害を抱える20代の男性会社員の日常生活から始まり、その主役と関わる妻、上司、医師、MR担当とその部下など登場人物がそれぞれ「発達障害」といいう大きなテーマに飲み込まれ、悪戦苦闘しながら物語がひとつの光に向かって進んでいくという、とても斬新かつユーモラスな内容を奏でる物語となっている。
途中、妻のカサンドラ症候群や上司の無理解、発達障害の誤診や薬の負の面など、マイナスの面にも容赦なくスポットが当てられるが、最終的には薬に頼るのではなく自分の意思と周りの理解によって主人公含めた、登場人物たちが新しい未来をひらいていくというストーリー展開に胸を熱くすると共に、私自身そういった治療方法(服薬に頼らず自らの力と周りの理解で対処していく)を実践している張本人であり、激しく同意できる内容となっている。
また物語に登場する「亀廣聡」医師の面白い人柄が物語にスパイスとして効いており、小気味よく読める書籍となっている。
発達障害当事者だけでなく、周りの家族、また会社の経営者や人事などマネジメント層にも一読して頂きたい書籍である。

Pocket
LINEで送る